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绯山のブログ

「尽きることのない感動に出会える国、日本」

 
 
 

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一杯のかけそば 一碗荞麦面  

2011-11-17 23:46:37|  分类: 关于日本 |  标签: |举报 |字号 订阅

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一杯のかけそば』(いっぱいのかけそば)は、栗良平による日本短編小説、また同作を原作とした映画作品。
『一碗荞麦面』是日本作家栗良平的短篇小说,1992年同名电影。

 绯山先生的twitter地址 https://twitter.com/hiyamamoku 

一碗荞麦面
        对于面馆来说,最忙的时候,要算是大年夜了。北海亭面馆的这一天,也是从早就忙得不亦乐乎。   平时直到深夜十二点还很热闹的大街,大年夜晚上一过十点,就很宁静了。北海亭面馆的顾客,此时也像是突然都失踪了似的。   就在最后一位顾客出了门,店主要说关门打烊的时候,店门被咯吱咯吱地拉开了。一个女人带着两个孩子走了进来。六岁和十岁左右的两个男孩子,一个身崭新的运动服。女人却穿着不合时令的斜格子的短大衣。   “欢迎光临!”老板娘上前去招呼。   “呃……阳春面……一碗……可以吗?”女人怯生生地问。 那两个小男孩躲在妈妈的身后,也怯生生地望着老板娘。   “行啊,请,请这边坐,”老板娘说着,领他们母子三人坐到靠近暖气的二号桌,一边向柜台里面喊着,“阳春面一碗!”   听到喊声的老板,抬头瞥了他们三人一眼,应声答道:“好咧!阳春面一碗——”   案板上早就准备好的,堆成一座座小山似的面条,一堆是一人份。老板抓了一堆面,继而又加了半堆,一起放进锅里。老板娘立刻领悟到,这是丈夫特意多给这母子三人的。   热腾腾香喷喷的阳春面放到桌上,母子三人立即围着这碗面,头碰头地吃了起来。   “真好吃啊!”哥哥说。   “妈妈也吃呀!”弟弟挟了一筷面,送到妈妈口中。   不一会,面吃完了,付了150元钱。   “承蒙款待,”母子三人一起点头谢过,出了店门。   “谢谢,祝你们过个好年!”老板和老板娘应声答道。   过了新年的北海亭面馆,每天照样忙忙碌碌。一年很快过去了,转眼又是大年夜。   和以前的大年夜一样,忙得不亦乐乎的这一天就要结束了。过了晚上十点,正想关门打烊,店门又被拉开了,一个女人带着两个男孩走了进来。   老板娘看到那女人身上的那件不合时令的斜格子短大衣,就想起去年大年夜那三位最后的顾客。   “……呃……阳春面一碗……可以吗?”   “请,请里边坐,”老板娘将他们带到去年的那张二号桌,“阳春面一碗——” “好咧,阳春面一碗——”老板应声回答着,并将已经熄灭的炉火重新点燃起来。   “喂,孩子他爹,给他们下三碗,好吗?”   老板娘在老板耳边轻声说道。   “不行,如果这样的话,他们也许会尴尬的。”   老板说着,抓了一人半份的面下了锅。   桌上放着一碗阳春面,母子三人边吃边谈着,柜台里的老板和老板娘也能听到他们的声音。   “真好吃……”   “今年又能吃到北海亭的阳春面了。”   “明年还能来吃就好了……”   吃完后,付了150元钱。老板娘看着他们的背影,“谢谢,祝你们过个好年!”   这一天,被这句说过几十遍乃至几百遍的祝福送走了。   随着北海亭面馆的生意兴隆,又迎来了第三年的大年夜。   从九点半开始,老板和老板娘虽然谁都没说什么,但都显得有点心神不 定。十点刚过,雇工们下班走了,老板和老板娘立刻把墙上挂着的各种面的价格牌一一翻了过来,赶紧写好“阳春面150元”,其实,从今年夏天起,随着物价的上涨,阳春面的价格已经是200元一碗了。   二号桌上,早在30分钟以前,老板娘就已经摆好了“预约席”的牌子。   到了十点半,店里已经没有客人了,但老板和老板娘还在等候着那母子三人的到来。 他们来了。哥哥穿着中学生的制服,弟弟穿着去年哥哥穿的那件略有些大的旧衣服,兄弟二人都长大了,有点认不出来了。母亲还是穿着那件不合时令的有些褪色的短大衣。   “欢迎光临,”老板娘笑着迎上前去。   “……呃……阳春面两碗……可以吗?”母亲怯生生地问。   “行,请,请里边坐!”   老板娘把他们领到二号桌,一边若无其事的将桌上那块预约牌藏了起来,对柜台喊道:   “阳春面两碗!”   “好咧,阳春面两碗——”   老板应声答道,把三碗面的份量放进锅里。   母子三人吃着两碗阳春面,说着,笑着。   “大儿,淳儿,今天,我做母亲的想要向你们道谢。” “道谢?向我们?……为什么?”   “实在是,因为你们的父亲死于交通事故,生前欠下了八个人的钱。我把抚恤金全部还了债,还不够的部分,就每月五万元分期偿还。”   “这些我们都知道呀。”   老板和老板娘在柜台里,一动不动地凝神听着。   “剩下的债,到明年三月还清,可实际上,今天就已经全部还清了。”   “啊,这是真的吗,妈妈?”   “是真的。大儿每天送报支持我,淳儿每天买菜烧饭帮我忙,所以我能够安心工作。因为我努力工作,得到了公司的特别津贴,所以现在能够全部还清债款。”   “好啊!妈妈,哥哥,从现在起,每天烧饭的事还是我包了!” “我也继续送报。弟弟,我们一起努力吧!”   “谢谢,真是谢……谢……”   “我和弟弟也有一件事瞒着妈妈,今天可以说了。这是在十一月的星期天,我到弟弟学校去参加家长会。这时,弟弟已经藏了一封老师给妈妈的信……弟弟写的作文如果被选为北海道的代表,就能参加全的作文比赛。正因为这样,家长会的那天,老师要弟弟自己朗读这篇作文。老师的信如果给妈妈看了,妈妈一定会向公司请假,去听弟弟朗读作文,于是,弟弟就没有把这封信交给妈妈。这事,我还是从弟弟的朋友那里听来的。所以,家长会那天,是我去了。” “哦,原来是这样……那后来呢?”   “老师出的作文题目是,你‘将来想成为怎样的人’,全体学生都写了,弟弟的题目是《一碗阳春面》,一听这题目,我就知道是写的北海亭面馆的事。弟弟这家伙,怎么把这种难为情的事写出来,当时我这么想着。”   “作文写的是,父亲死于交通事故,留下一大笔债。母亲每天从早到晚拼命工作,我去送早报和晚报……弟弟全写了出来。接着又写,十二月三十一日的晚上,母子三人吃一碗阳春面,非常好吃……三个人只买一碗阳春面,面馆的叔叔阿姨还是很热情地接待我们,谢谢我们,还祝福我们过个好年。听到这声音,弟弟的心中不由地喊着:不能失败,要努力,要好好活着!因此,弟弟长大成人后,想开一家日本第一的面馆,也要对顾客说,努力吧,祝你幸福,谢谢。弟弟大声地朗读着作文……” 此刻,柜台里竖着耳朵,全神贯注听母子三人说话的老板和老板娘不见。在柜台后面,只见他们两人面对面地蹲着,一条毛巾,各执一端,正在擦着夺眶而出的眼泪。   “作文朗读完后,老师说,‘今天淳君的哥哥代替他母亲来参加我们的家长会,现在我们请他来说几句话……’”   “这时哥哥为什么……”弟弟疑惑地望着哥哥。   “因为突然被叫上去说话,一开始,我什么准备也说不出……诸君一直和我弟弟很要好,在此,我谢谢大家。弟弟每天做晚饭,放弃了俱乐部的活动,中途回家, 我做哥哥的,感到很难为情。刚才,弟弟的《一碗阳春面》刚开始朗读的时候,我感到很丢脸,但是,当我看到弟弟激动地大声朗读时,我心里更感到羞愧,这时我 想,决不能忘记母亲买一碗阳春面的勇气,兄弟们,齐心合力,为保护我们的母亲而努力吧!从今以后,请大家更好地和我弟弟做朋友。我就说这些……” 母子三人,静静地,互相握着手,良久。继而又欢快地笑了起来。 和去年相比,像是完全变了模样。   作为年夜饭的阳春面吃完了,付了300元。   “承蒙款待,”母子三人深深地低头道谢,走出了店门。   “谢谢,祝你们过个好年!”   老板和老板娘大声向他们祝福,目送他们远去……   又是一年的大年夜降临了。北海亭面馆里,晚上九点一过,二号桌上又摆上了预约席的牌子,等待着母子三人的到来。可是,这一天始终没有看到他们三人的身影。   一年,又是一年,二号桌始终默默地等待着。可母子三人还是没有出现。   北海亭面馆因为生意越来越兴隆,店内重又进行了装修。桌子、椅子都换了新的,可二号桌却依然如故,老板夫妇不但没感到不协调,反而把二号桌安放在店堂的中央。 “为什么把这张旧桌子放在店堂中央?”有的顾客感到奇怪。   于是,老板夫妇就把“一碗阳春面”的故事告诉他们。并说,看到这张桌子,就是对自己的激励。而且,说不定哪天那母子三人还会来,这个时候,还想用这张桌子来迎接他们。   就这样,关于二号桌的故事,使二号桌成了幸福的桌子。顾客们到处传颂着,有人特意从老远的地方赶来,有女学生,也有年轻的情侣,都要到二号桌吃一碗阳春面。二号桌也因此名声大振。   时光流逝,年复一年。这一年的大年夜又来到了。   这时,北海亭面馆已经是这条街商会的主要成员,大年夜这天,亲如家人的朋友、近邻、同行,结束了一天的工作后,都来到北海亭,在北海亭吃了过年面,听着 除夕夜的钟声,然后亲朋好友聚集起来,一起到附近神社去烧香磕头,以求神明保佑。这种情形,已经有五六年了。 今年的大年夜当然也不例外。九点半一过,以鱼店老板夫妇捧着装满生鱼片的大盘子进来为信号,平时的街坊好友三十多人,也都带着酒菜,陆陆续续地会集到北海 亭。店里的气氛一下子热闹起来。   知道二号桌由来的朋友们,嘴里没说什么,可心里都在想着,今年二号桌也许又要空等了吧?那块预约席的牌子,早已悄悄地放在了二号桌上。   狭窄的座席之间,客人们一点一点地移动着身子坐下,有人还招呼着迟到的朋友。吃着面,喝着酒,互相挟着菜。有人到柜台里去帮忙,有人随意打开冰箱拿东西。什么廉价出售的生意啦,海水浴的艳闻趣事啦,什么添了孙子的事啦。十点半时,北海亭里的热闹气氛达到了顶点。 就在这时,店门被咯吱咯吱地拉开了。人们都向门口望去,屋子里突然静了下来。   两位西装笔挺、手臂上搭着大衣的青年走了进来。这时,大伙才都松了口气,随着轻轻的叹息声,店里又恢复了刚才的热闹。   “真不凑巧,店里已经坐满了,”老板娘面带歉意的说。   就在拒绝两位青年的时候,一个身穿和服的女人,深深低着头走了进来,站在两位青年的中间。 店里的人们,一下子都屏住了呼吸,耳朵也都竖了起来。   “呃……三碗阳春面,可以吗?”穿和服的女人平静地说。   听到这话,老板娘的脸色一下子变了。十几年前留在脑海中的母子三人的印象,和眼前这三人的形象重叠起来了。   老板娘指着三位来客,目光和正在柜台里忙碌的丈夫的目光撞到一处。   “啊,啊,……孩子他爹……”   面对着不知所措的老板娘,青年中的一位开口了。   “我们就是十四年前的大年夜,母子三人共吃一碗阳春面的顾客。那时,就是这一碗阳春面的鼓励,使我们三人同心合力,度过了艰难的岁月。这以后,我们搬到母 亲的亲家滋贺县去了。” “我今年通过了医生的国家考试,现在京都的大学医院当实习医生。明年四月,我将到札幌的综合医院工作。还没有开面馆的弟弟,现在京都的银行里工作。我和弟 弟商量,计划着生平第一次的奢侈行动。就这样,今天我们母子三人,特意到札幌的北海亭来拜访,想要麻烦你们煮三碗阳春面。”   边听边点头的老板夫妇,泪珠一串串地掉下来。   坐在靠近门口的蔬菜店老板,嘴里含着一口面听着,直到这时,才把面咽了下去,站起身来。   “喂喂!老板娘,你呆站在那里干什么?这十几年的每一个大年夜,你不是都为等待他们的到来做好了准备吗?快,快请他们入座,快!” 被蔬菜店老板用肩头一撞,老板娘才清醒过来。   “欢……欢迎,请,请坐……孩子他爹,二号桌阳春面三碗——”   “好咧——阳春面三碗——”泪流满面的丈夫差点应不出声来。   店里,突然爆发出一阵不约而同的欢呼声和鼓掌声。   店外,刚才还在纷纷扬扬飘着的雪花,此刻也停了。皑皑白雪映着明净的窗子,那写着“北海亭”的布帘子,在正月的清风中,摇着,飘着…… 

        一杯のかけそば   日本语文

  この物语は、今から15年ほど前の12月31日、札幌の街にあるそば屋「北海亭」での出来事から始まる。
  そば屋にとって一番のかき入れ时は大晦日である。   北海亭もこの日ばかりは朝からてんてこ舞の忙しさだった。いつもは夜の12时过ぎまで赈やかな表通りだが、夕方になるにつれ家路につく人々の足も速くなる。10时を回ると北海亭の客足もぱったりと止まる。   顷合いを见计らって、人はいいのだが无爱想な主人に代わって、常连客から女将さんと呼ばれているその妻は、忙しかった1日をねぎらう、大入り袋と土产のそばを持たせて、パートタイムの従业员を帰した。   最后の客が店を出たところで、そろそろ表の暖帘を下げようかと话をしていた时、入口の戸がガラガラガラと力无く开いて、2人の子どもを连れた女性が入ってきた。6歳と10歳くらいの男の子は真新しい揃いのトレーニングウェア姿で、女性は季节はずれのチェックの半コートを着ていた。   いらっしゃいませ!」   と迎える女将に、その女性はおずおずと言った。   「あのー……かけそば……1人前なのですが……よろしいでしょうか」   后ろでは、2人の子ども达が心配颜で见上げている。   「えっ……えぇどうぞ。どうぞこちらへ」   暖房に近い2番テーブルへ案内しながら、カウンターの奥に向かって、   「かけ1丁!」   と声をかける。それを受けた主人は、チラリと3人连れに目をやりながら、   「あいよっ! かけ1丁!」   とこたえ、玉そば1个と、さらに半个を加えてゆでる。   玉そば1个で1人前の量である。客と妻に悟られぬサービスで、大盛りの分量のそばがゆであがる。   テーブルに出された1杯のかけそばを囲んで、额を寄せあって食べている3人の话し声がカウンターの中までかすかに届く。   「おいしいね」   と兄。   「お母さんもお食べよ」   と1本のそばをつまんで母亲の口に持っていく弟。   やがて食べ终え、150円の代金を支払い、「ごちそうさまでした」と头を下げて出ていく母子3人に、   「ありがとうございました! どうかよいお年を!」   と声を合わせる主人と女将。   新しい年を迎えた北海亭は、相変わらずの忙しい毎日の中で1年が过ぎ、再び12月31日がやってきた。   前年以上の猫の手も借りたいような1日が终わり、10时を过ぎたところで、店を闭めようとしたとき、ガラガラガラと戸が开いて、2人の男の子を连れた女性が入ってきた。   女将は女性の着ているチェックの半コートを见て、1年前の大晦日、最后の客を思いだした。   「あのー……かけそば……1人前なのですが……よろしいでしょうか」   「どうぞどうぞ。こちらへ」   女将は、昨年と同じ2番テーブルへ案内しながら、   「かけ1丁!」   と大きな声をかける。   「あいよっ! かけ1丁」   と主人はこたえながら、消したばかりのコンロに火を入れる。   「ねえお前さん、サービスということで3人前、出して上げようよ」   そっと耳打ちする女将に、   「だめだだめだ、そんな事したら、かえって気をつかうべ」   と言いながら玉そば1つ半をゆで上げる夫を见て、   「お前さん、仏顶面してるけどいいとこあるねえ」   とほほ笑む妻に対し、相変わらずだまって盛りつけをする主人である。   テーブルの上の、1杯のそばを囲んだ母子3人の会话が、カウンターの中と外の2人に闻こえる。   「……おいしいね……」   「今年も北海亭のおそば食べれたね」   「来年も食べれるといいね……」   食べ终えて、150円を支払い、出ていく3人の后ろ姿に   「ありがとうございました! どうかよいお年を!」   その日、何十回とくり返した言叶で送り出した。   商売繁盛のうちに迎えたその翌年の大晦日の夜、北海亭の主人と女将は、たがいに口にこそ出さないが、九时半を过ぎた顷より、そわそわと落ち着かない。   10时を回ったところで従业员を帰した主人は、壁に下げてあるメニュー札を次々と裏返した。今年の夏に値上げして「かけそば200円」と书かれていたメニュー札が、150円に早変わりしていた。   2番テーブルの上には、すでに30分も前から「予约席」の札が女将の手で置かれていた。   10时半になって、店内の客足がとぎれるのを待っていたかのように、母と子の3人连れが入ってきた。   兄は中学生の制服、弟は去年兄が着ていた大きめのジャンパーを着ていた。2人とも见违えるほどに成长していたが、母亲は色あせたあのチェックの半コート姿のままだった。   「いらっしゃいませ!」   と笑颜で迎える女将に、母亲はおずおずと言う。   「あのー……かけそば……2人前なのですが……よろしいでしょうか」   「えっ……どうぞどうぞ。さぁこちらへ」   と2番テーブルへ案内しながら、そこにあった「予约席」の札を何気なく隠し、カウンターに向かって   「かけ2丁!」   それを受けて   「あいよっ! かけ2丁!」   とこたえた主人は、玉そば3个を汤の中にほうり込んだ。   2杯のかけそばを互いに食べあう母子3人の明るい笑い声が闻こえ、话も弾んでいるのがわかる。カウンターの中で思わず目と目を见交わしてほほ笑む女将と、例の仏顶面のまま「うん、うん」とうなずく主人である。   「お兄ちゃん、淳ちゃん……今日は2人に、お母さんからお礼が言いたいの」   「……お礼って……どうしたの」   「実はね、死んだお父さんが起こした事故で、8人もの人にけがをさせ迷惑をかけてしまったんだけど……保険などでも支払いできなかった分を、毎月5万円ずつ払い続けていたの」   「うん、知っていたよ」   女将と主人は身动きしないで、じっと闻いている。   「支払いは年明けの3月までになっていたけど、実は今日、ぜんぶ支払いを済ますことができたの」   「えっ! ほんとう、お母さん!」   「ええ、ほんとうよ。お兄ちゃんは新闻配达をしてがんばってくれてるし、淳ちゃんがお买い物や夕饭のしたくを毎日してくれたおかげで、お母さん安心して働くことができたの。よくがんばったからって、会社から特别手当をいただいたの。それで支払いをぜんぶ终わらすことができたの」   「お母さん! お兄ちゃん! よかったね! でも、これからも、夕饭のしたくはボクがするよ」   「ボクも新闻配达、続けるよ。淳! がんばろうな!」   「ありがとう。ほんとうにありがとう」   「今だから言えるけど、淳とボク、お母さんに内绪にしていた事があるんだ。それはね……11月の日曜日、淳の授业参観の案内が、学校からあったでしょう。……あのとき、淳はもう1通、先生からの手纸をあずかってきてたんだ。淳の书いた作文が北海道の代表に选ばれて、全国コンクールに出品されることになったので、参観日に、その作文を淳に読んでもらうって。先生からの手纸をお母さんに见せれば……むりして会社を休むのわかるから、淳、それを隠したんだ。そのこと淳の友だちから闻いたものだから……ボクが参観日に行ったんだ」   「そう……そうだったの……それで」   「先生が、あなたは将来どんな人になりたいですか、という题で、全员に作文を书いてもらいましたところ、淳くんは、『一杯のかけそば』という题で书いてくれました。これからその作文を読んでもらいますって。『一杯のかけそば』って闻いただけで北海亭でのことだとわかったから……淳のヤツなんでそんな耻ずかしいことを书くんだ! と心の中で思ったんだ。   作文はね……お父さんが、交通事故で死んでしまい、たくさんの借金が残ったこと、お母さんが、朝早くから夜遅くまで働いていること、ボクが朝刊夕刊の配达に行っていることなど……ぜんぶ読みあげたんだ。   そして12月31日の夜、3人で食べた1杯のかけそばが、とてもおいしかったこと。……3人でたった1杯しか頼まないのに、おそば屋のおじさんとおばさんは、ありがとうございました! どうかよいお年を! って大きな声をかけてくれたこと。その声は……负けるなよ! 顽张れよ! 生きるんだよ! って言ってるような気がしたって。それで淳は、大人になったら、お客さんに、顽张ってね! 幸せにね! って思いを込めて、ありがとうございました! と言える日本一の、おそば屋さんになります。って大きな声で読みあげたんだよ」   カウンターの中で、闻き耳を立てていたはずの主人と女将の姿が见えない。   カウンターの奥にしゃがみ込んだ2人は、1本のタオルの端を互いに引っ张り合うようにつかんで、こらえきれず溢れ出る涙を拭っていた。   「作文を読み终わったとき、先生が、淳くんのお兄さんがお母さんにかわって来てくださってますので、ここで挨拶をしていただきましょうって……」   「まぁ、それで、お兄ちゃんどうしたの」   「突然言われたので、初めは言叶が出なかったけど……皆さん、いつも淳と仲よくしてくれてありがとう。……弟は、毎日夕饭のしたくをしています。それでクラブ活动の途中で帰るので、迷惑をかけていると思います。今、弟が『一杯のかけそば』と読み始めたとき……ぼくは耻ずかしいと思いました。……でも、胸を张って大きな声で読みあげている弟を见ているうちに、1杯のかけそばを耻ずかしいと思う、その心のほうが耻ずかしいことだと思いました。   あの时……1杯のかけそばを頼んでくれた母の勇気を、忘れてはいけないと思います。……兄弟、力を合わせ、母を守っていきます。……これからも淳と仲よくして下さい、って言ったんだ」   しんみりと、互いに手を握ったり、笑い転げるようにして肩を叩きあったり、昨年までとは、打って変わった楽しげな年越しそばを食べ终え、300円を支払い「ごちそうさまでした」と、深々と头を下げて出て行く3人を、主人と女将は1年を缔めくくる大きな声で、   「ありがとうございました! どうかよいお年を!」   と送り出した。   また1年が过ぎて――。   北海亭では、夜の9时过ぎから「予约席」の札を2番テーブルの上に置いて待ちに待ったが、あの母子3人は现れなかった。   次の年も、さらに次の年も、2番テーブルを空けて待ったが、3人は现れなかった。   北海亭は商売繁盛のなかで、店内改装をすることになり、テーブルや椅子も新しくしたが、あの2番テーブルだけはそのまま残した。   真新しいテーブルが并ぶなかで、1脚だけ古いテーブルが中央に置かれている。   「どうしてこれがここに」   と不思议がる客に、主人と女将は『一杯のかけそば』のことを话し、このテーブルを见ては自分たちの励みにしている、いつの日か、あの3人のお客さんが、来てくださるかも知れない、その时、このテーブルで迎えたい、と说明していた。   その话が「幸せのテーブル」として、客から客へと伝わった。わざわざ远くから访ねてきて、そばを食べていく女学生がいたり、そのテーブルが、空くのを待って注文をする若いカップルがいたりで、なかなかの人気を呼んでいた。   それから更に、数年の歳月が流れた12月31日の夜のことである。北海亭には同じ町内の商店会のメンバーで家族同然のつきあいをしている仲间达がそれぞれの店じまいを终え集まってきていた。北海亭で年越しそばを食べた后、除夜の钟の音を闻きながら仲间とその家族がそろって近くの神社へ初诣に行くのが5~6年前からの恒例となっていた。   この夜も9时半过ぎに、鱼屋の夫妇が刺身を盛り合わせた大皿を両手に持って入って来たのが合図だったかのように、いつもの仲间30人余りが酒や肴を手に次々と北海亭に集まってきた。「幸せの2番テーブル」の物语の由来を知っている仲间达のこと、互いに口にこそ出さないが、おそらく今年も空いたまま新年を迎えるであろう「大晦日10时过ぎの予约席」をそっとしたまま、穷屈な小上がりの席を全员が少しずつ身体をずらせて遅れてきた仲间を招き入れていた。   海水浴のエピソード、孙が生まれた话、大売り出しの话。赈やかさが顶点に达した10时过ぎ、入口の戸がガラガラガラと开いた。几人かの视线が入口に向けられ、全员が押し黙る。北海亭の主人と女将以外は谁も会ったことのない、あの「幸せの2番テーブル」の物语に出てくる薄手のチェックの半コートを着た若い母亲と幼い二人の男の子を谁しもが想像するが、入ってきたのはスーツを着てオーバーを手にした二人の青年だった。ホッとした溜め息が漏れ、赈やかさが戻る。女将が申し訳なさそうな颜で   「あいにく、満席なものですから」   断ろうとしたその时、和服姿の妇人が深々と头を下げ入ってきて二人の青年の间に立った。店内にいる全ての者が息を呑んで闻き耳を立てる。   「あのー……かけそば……3人前なのですが……よろしいでしょうか」   その声を闻いて女将の颜色が変わる。十数年の歳月を瞬时に押しのけ、あの日の若い母亲と幼い二人の姿が目の前の3人と重なる。カウンターの中から目を见开いてにらみ付けている主人と今入ってきた3人の客とを交互に指さしながら   「あの……あの……、おまえさん」   と、おろおろしている女将に青年の一人が言った。   「私达は14年前の大晦日の夜、亲子3人で1人前のかけそばを注文した者です。あの时、一杯のかけそばに励まされ、3人手を取り合って生き抜くことが出来ました。その后、母の実家があります滋贺県へ越しました。私は今年、医师の国家试験に合格しまして京都の大学病院に小児科医の卵として勤めておりますが、年明け4月より札幌の総合病院で勤务することになりました。その病院への挨拶と父のお墓への报告を兼ね、おそば屋さんにはなりませんでしたが、京都の银行に勤める弟と相谈をしまして、今までの人生の中で最高の赘沢を计画しました。それは大晦日に母と3人で札幌の北海亭さんを访ね、3人前のかけそばを頼むことでした」   うなずきながら闻いていた女将と主人の目からどっと涙があふれ出る。入口に近いテーブルに阵取っていた八百屋の大将がそばを口に含んだまま闻いていたが、そのままゴクッと饮み込んで立ち上がり   「おいおい、女将さん。何してんだよお。10年间この日のために用意して待ちに待った『大晦日10时过ぎの予约席』じゃないか。ご案内だよ。ご案内」   八百屋に肩をぽんと叩かれ、気を取り直した女将は   「ようこそ、さあどうぞ。 おまえさん、2番テーブルかけ3丁!」   仏顶面を涙でぬらした主人、   「あいよっ! かけ3丁!」   期せずして上がる歓声と拍手の店の外では、先程までちらついていた雪もやみ、新雪にはね返った窓明かりが照らしだす『北海亭』と书かれた暖帘を、ほんの一足早く吹く睦月の风が揺らしていた。

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